3月23日、岐阜県で活動するスティールバンド “チュラパンスティールバンド” 5周年記念ライブの撮影へ行ってきました。チュラパンのみなさん、大切な日に声をかけてくださってありがとうございました。
チュラパンのみんなと初めて会ったのは昨年の11月。小編成メンバーで千葉県市原市へ遠征ライブに来た時のことでした。あれからもう4ヶ月近くも経ったのか…と月日の流れる早さを感じます。
今回は5周年記念ライブということで、全国各地からもメンバーが集結し、出演者は総勢24人（！）チュラパン史上最大規模での開催となりました。
前日に岐阜入りし、彼らの練習している善光寺さんへ。2度目ましてと初めましてのたくさんのメンバーと出会い、そこから3日間、同じ時を過ごさせてもらいました。それはそれは濃厚な日々で、一緒にいるうちに何だかもうメンバーになったかのような感覚もあったり。笑
善光寺さんはチュラパンスティールバンドにとってとても大切な場所。彼らのSNSを通じてその風景、様子を見ていて素敵な感じのする場所だなぁと思っていたので、今回実際に訪れることができ、その空気を感じることができて良かったです。
リハーサルの合間を見て同じエリア内にある伊奈波（いなば）神社も散策。鳥居をくぐり、所々に桜の咲くゆるやかな坂を登って行く。境内には “黒龍大神” という神さまが祀られている社があったので、階段を登りお参りをしました。個人的にですがそこだけさらに空気が違うような、特別な場所のように感じました。（またじっくりと訪れてみたい場所です。）
善光寺さんの周りを散歩していると “弘法大師” の文字を発見。ここも空海さんと縁のある場所なのかぁ、と思っていたら、チュラパンの練習している場所がなんと “弘法堂” という名前なのでした。空海さんといえば四国ですが、徳島に住んでいてスティールパンに出会い今ここに至る自分としてはこれまたちょっとしたご縁を感じました。
小学生から大人まで、様々な世代のメンバーからなるチュラパン。遊ぶときは遊んで、集中する時はしっかりと練習に集中して。みんなの仲の良い空気の中にいたら、徳島でスティールバンドに夢中になっていた月日が思い出されました。自分がかつていた “steelband PENDRE” も5周年ライブの時は自分たちでイベント企画して、会場作りから何からみんなでワイワイ楽しく、そして熱く、やっていたなぁって。あの時の高鳴る気持ちは確かに覚えているから、チュラパンのみんなが5周年のこのライブにかける想いも少なからず一緒に感じていられたと思います。
ライブ当日は朝から雨でしたが、200人が入るホールは満員で大盛況。市原で観たときよりもスケールアップした大迫力の音と熱気。バンドがつむいできた5年間の物語。その想いの結晶した素晴らしいステージでした。この日にリリースされた彼らのファーストアルバム “ぎふと” もたくさんの方々の手に渡ってゆきました。お客さんが書いてくれた山のようなアンケート用紙の言葉に目を通すと、ライブが大成功で終わったんだなぁ、そして愛されているバンドなんだなぁとじんわり感じました。
この大切なライブが無事に開催できたことが、本当に良かった。
実はライブ前日の夜、チュラちゃんと自分の乗った車が信号無視の車に衝突され交通事故にあいました。チュラちゃんは左腕に少し痛みを負いましたが幸いにも2人とも大きな怪我はなく身体は無事でした。（相手方も大丈夫だったようです。）
と、そんなショッキングな出来事も乗り越えてのライブだったんです。
いつ何が起こるかわからない。当たり前のことって当たり前のようで当たり前じゃない。
もしあの時違った選択をしていたら？もしあと2秒早かったら？もしあと2秒遅かったら？
そんな世界に僕らは生きています。
だからこそ、メンバーみんな誰1人かけることなく無事にライブができたこと、それを聴きにきてくれたたくさんの人がいること、それって大袈裟かもしれないけど奇跡みたいなものなのかもしれません。
次の路へ進むために一旦バンドを離れるメンバーがいたり、産休に入るメンバーがいたりと、バンドにとって一区切りのライブでもありました。出会いと別れの春です。バンドの姿も変わってゆきます。
そんな5年記念の大切なライブに一緒に居させてくれてありがとう。チュラパンのみんな。
初めて訪れた岐阜、好きな場所になりました。
そうそう、チュラちゃんのテナーパンと自分のテナーパン、どちらも IKUTA STEELPAN 製なのですが、それがなんと同じひとつのドラム缶から生まれた兄弟PAN（！）である話をイクちゃんから聞いて思い出しまして。イクちゃん曰く「普段あんまりどのパンがどれと一緒とか覚えてないんだけど、それだけはなぜか覚えてて…」と。チュラちゃんパンとうちのテナーパン・生太郎と並んで一緒に一度は弾いてみたいなぁ、兄弟に会わせてあげたいなぁ…と楽しい未来の想像が生まれました。
だから音楽でも写真でも映像でも、何か心はずむこと、そのうち一緒に何かできたらいいなって想います。
また会いに行ける日が来るといいな。その日が来るのを楽しみにしています。
